
自分の子供には、歴史を好きになってほしい。そう願って、各出版社がリリースする漫画「日本の歴史」を比較検討した。
先に正直に書いておく。私が実際に購入して手元に置いているのは、角川版と小学館版(旧版)の2シリーズだけだ。 それ以外のシリーズ(集英社・学研・朝日・講談社)については、購入前に調べた情報や、書店で試し読みした印象を整理するにとどめる。
実際に使った2シリーズについては、良かった点もイマイチだった点も包み隠さず書く。読んだうえで「我が家にはこれが合いそうだ」と判断してもらえれば十分だ。
※本記事にはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト等)のリンクが含まれます。ただし紹介しているのは、自分で買って使った・調べたうえでの正直な評価です。広告であることが評価を歪めないよう努めています。
- 結論:まず1シリーズ買うなら、角川版を強くすすめる
- まず全体像:6シリーズ早わかり比較表
- こんな家庭には角川版が合う(逆に、合わないケースも書く)
- 我が家がたどった経緯
- 角川版について
- 小学館版について
- その他のシリーズ(実際には購入していない)
- 購入前のよくある質問(FAQ)
- これから漫画「日本の歴史」を選ぶ人へ
結論:まず1シリーズ買うなら、角川版を強くすすめる
迷っているなら、角川(KADOKAWA)まんが学習シリーズ「日本の歴史」を選んでほしい。
これは自信を持って言える。子供が気に入り、外出時にも鞄に入れて読んでいた。ある日、学校に持っていったら同じクラスの子もその漫画にハマっていて、二人で盛り上がったと聞いた。特に平安時代の巻がお気に入りだったようだ。軽くて薄い四六判ソフトカバーは子供の手にも馴染みやすく、「読み物」としての面白さが前に出ているので、ページが自然に進む。
後から小学館版(旧版)も加えたが、それでも角川への評価は変わらない。最初に角川を選んだことは正解だったと、今も思っている。
ちなみに角川版は累計1,000万部を超え、刊行10周年を機に最新の歴史研究へ合わせて内容がアップデートされている。「古い情報のまま売られているのでは」という不安が要らないのも、入口として安心して選べる理由だ。
まず全体像:6シリーズ早わかり比較表
細かい話に入る前に、6シリーズの位置づけを一覧にしておく。◎○△=実際に購入したかどうかを正直に示している。未購入のものは「調べた情報+試し読みの印象」であることに注意してほしい。
| シリーズ | 巻数・形態 | 価格帯(税込・目安) | 特徴 | 我が家 |
|---|---|---|---|---|
| 角川(KADOKAWA) | 全16巻+別巻/四六判ソフト・モノクロ | 約19,000円前後 | 累計1,000万部。読み物として面白く挫折しにくい。最新研究を反映 | ◎購入・愛用中 |
| 小学館(旧版) | 全23巻/ハードカバー・モノクロ | 中古中心 | 昭和からの定番。大学受験まで使える厚み | △購入(積読気味) |
| 小学館(新版・2022) | 全20巻/モノクロ | 約19,360円 | 山川教科書の執筆陣が監修。近現代に9巻 | ―未購入 |
| 集英社 | 全20巻+別巻/モノクロ | 約18,000〜19,800円 | 近現代史に8巻。表紙はジャンプ系作家 | ―未購入 |
| 学研「NEW日本の歴史」 | 全12巻+別巻/オールカラー | 約17,000円台(DVD付) | オールカラー+DVD。低学年の導入向き | ―未購入 |
| 朝日「タイムワープ 通史編」 | 全14巻+別巻/B5・フルカラー | 約17,000円台 | タイムワープ体験型。エンタメ性が高い | ―未購入 |
| 講談社 | 全20巻/四六判ソフト・モノクロ | 約18,700円(本体17,000円+税) | 呉座勇一氏ら監修。新学習指導要領に対応 | ―未購入 |
※価格・巻数・特典はセット構成や時期で変わる。最新の価格と在庫は各シリーズのリンク先で確認してほしい。
こんな家庭には角川版が合う(逆に、合わないケースも書く)
「おすすめ」と言われても、自分の家に合うかどうかが一番知りたいはずだ。我が家で使った実感をもとに、向き・不向きを正直に並べておく。
角川版が合うのは、こんな家庭・子供
- まず「歴史を好きになってほしい」が最優先の家庭
- 読書習慣がまだなく、分厚い本に尻込みする子(軽い四六判ソフトで挫折しにくい)
- 通学や外出に持ち歩いて、すきま時間に読ませたい
- 中学受験は視野に入れつつ、入口だけはやさしくしたい
逆に、角川版「だけ」では物足りないかもしれないケース
- 難関中学受験の細部まで1シリーズで仕上げたい → 小学館(新版)や集英社を併用
- 近現代史を厚く学ばせたい → 近現代に8巻を割く集英社が有力
- 低学年にオールカラーでビジュアル重視で入りたい → 学研「NEW日本の歴史」
角川版は「覚えるための事典」ではなく「好きになるための入口」だ。そこを取り違えなければ、これ以上の入口はそうそう無いと思っている。
我が家がたどった経緯
①まず角川版を購入
あれこれ調べて最終的に角川版を選んだ。決め手は「まず歴史を好きになってほしい」という思いだった。
子供はよく読んでいたし、別巻の「歴史まるわかり図鑑」もお気に入りだった。軽くて持ち運びやすく、挫折しにくい構成は、子供の入口として本当に優秀だった。
②職場の猛者に推され、小学館版(旧版)を追加購入
職場の同僚に、「自分は小学館版だけで大学受験を突破した」という猛者がいた。そのひと言が刺さり、旧版(全23巻)を追加で購入した。映画「ビリギャル」でも大学受験に使えると語られていたのも後押しになった。
ただ、正直に言うと、自分自身がイラストに馴染めず、読破できていない。 旧版の絵柄は昭和の学習まんが特有の味わいがあり、思い返せば学生時代も同じようにハマらなかった記憶がある。漫画として楽しめる作品があふれていた時代で、どうしても“お勉強”として身構えてしまう。子供も角川ほど自発的には手を伸ばさなかった。ハードカバーの存在感があり、今も本棚に鎮座している。
もっとも、大河ドラマを観るときに「あの時代はこういう流れだったか」と確認する使い方では重宝している。引退後にじっくり学び直す教材として取っておこうと思っている。大学受験を突破した同僚については、頭のいい人は何をやっても結果を出すのだろうとは思うが、それでも「流れをつかむ価値」は本物だと信じている。
角川版について
基本情報
- 巻数:全16巻+別巻(別巻は4〜5冊。セットにより異なる)
- 価格帯:別巻付きの定番セットで約19,000円前後(税込)。構成や特典で変わるので、最新価格はリンク先で確認を。単巻でも購入できる
- カラー:本編はモノクロ
- 形態:四六判ソフトカバー。軽くて薄い
- 監修:山本博文(東京大学史料編纂所)
- 実績:累計1,000万部突破。刊行10周年を機に最新研究を反映してアップデート済み
実際に使ってみて
とにかく読みやすい。マンガページの比率が高く、「読み物」として純粋に面白い。解説ページは控えめだが、歴史の流れをつかむには十分だ。子供が自分から手に取り、続きを読みたがる——この“自走”こそ、入口の本に一番ほしい性質だった。
注意点も正直に書く。難関中学受験の細部まで対応できるほどの情報量はない。これ一本で受験を戦い抜く、という発想は持たない方がいい。「好きになること」が先、「覚えること」は後。 この順番で考えるなら、角川版は最高の入口になる。
試し読みイメージ
どんな絵柄・構成かは、以下で雰囲気をつかんでほしい。

小学館版について
旧版(全23巻)の正直な話
大学受験を突破した同僚の推しと、「ビリギャル」という実績に背中を押されて購入した。受験実績という意味では信頼に足る話だ。
ただ旧版の絵柄は昭和の学習まんが特有の味わいで、自分はどうしても馴染めなかった。学校の図書館でも見かけたし、長年の定番であることはわかる。読まないよりは読んで流れをつかむことに意味はあるのだが、子供も角川ほど自発的には読まなかった。ハードカバーの重厚な佇まいで、今も本棚に鎮座している。
これから新規に揃えるなら、次に書く新版を検討するのが素直だと思う。旧版は中古が中心で、「昭和の絵柄こそ味がある」と感じる人向けだ。
試し読みイメージ(旧版)
以下は旧版の試し読みイメージ。絵柄の雰囲気を確認してほしい。

※上記は旧版のイメージです。新版は絵柄が一新されています。新版の試し読みは小学館公式サイトで確認を。
新版(2022年・全20巻)について
2022年12月、小学館創立100周年を機に全面刷新された新版が登場した。絵柄が一新され、現代の子にも読みやすくなったとされている。山川教科書の執筆陣が監修しており、教科書との接続や情報の正確さは随一だ。全20巻のうち近現代に9巻を割いており、近現代重視の入試傾向にも噛み合っている。
自分は新版を読んでいない。旧版を買った後のリニューアルだったため、「あのタイミングで切り替えるべきだったか」と今も少し迷っている。ただ絵柄が変わったのなら、旧版で感じた馴染みにくさは解消されているかもしれない。これから小学館版を選ぶなら、新版が第一候補だと正直に思う。
小学館版の位置づけ
受験実績とブランドの信頼性は本物だ。中学受験から大学受験まで長く使えるシリーズとして定評があるのは納得できる。ただ、歴史への入口としての“とっつきやすさ”は角川に一歩譲るというのが、実際に両方を家に置いた私の実感だ。「ゆっくり学び直し」の教材として手元に残すつもりでいる。
その他のシリーズ(実際には購入していない)
ここからの4シリーズは手元に置いていない。購入を検討した際に調べた情報と、書店で試し読みした印象をまとめる。評価ではなく参考情報として読んでほしい。
集英社「学習まんが 日本の歴史」全20巻+別巻
全20巻のうち近現代史に8巻を割く構成が特徴。大学入試で近現代史の比重が高まっている流れに対応しており、受験対策として評価が高い。ハードカバー版とコンパクト版(ソフトカバー)の2種から選べる。
カバーイラストには荒木飛呂彦(ジョジョ)、岸本斉史(NARUTO)、久保帯人(BLEACH)、原泰久(キングダム)ら超豪華なジャンプ系の作家が並ぶ。ただ、書店で手にとってみると表紙の作家と本編の作画は別で、試し読みした際は少し拍子抜けした。中身も同じ作家が描いていたら革命だっただろうが、そういうわけにはいかない。とはいえ本編の絵柄は今風で読みやすく、近現代史の厚みは他社にない強みだと思う。
価格帯は全巻セットで約18,000〜19,800円(特典・版による)。
学研まんが「NEW日本の歴史」全12巻+別巻
オールカラー・全12巻のコンパクト設計。DVD付きセットもある。巻数が少ない分、最後まで読み切れることを重視した設計で、低学年の導入向けという評価が多い。
DVDの再生が手間に感じてあまりそそられなかった。今の子供はタブレット動画には慣れているが、DVDを入れて再生する手順が逆に億劫に映るかもしれない。一方でオールカラーの視覚的なわかりやすさは魅力で、低学年のとっかかりとしては有力な選択肢だと思う。
価格帯はDVD付きセットで約17,000円台。試し読みは学研公式サイトで確認を。
朝日新聞出版「歴史漫画タイムワープシリーズ 通史編」全14巻+別巻
現代の子どもが各時代にタイムワープして冒険するという体験型の構成。フルカラー・B5判で視覚的な迫力がある。読み物として単純に面白いと思う。ただ「サバイバルシリーズ」にもともとハマっているタイプの子でないと、そこまで惹きつけられないかもしれない。エンタメ性が高い分、体系的な知識という点では学習特化型に譲る印象だ。
価格帯は通史編セットで約17,000円台。
講談社「学習まんが 日本の歴史」全20巻(2020年)
6シリーズの中で最も新しく、新学習指導要領に対応している。「応仁の乱」で知られる呉座勇一氏をはじめとした気鋭の研究者が監修し、最新の歴史研究が反映されているとされる。各巻224ページの四六判ソフトカバー。
後発ゆえの“新しさ”は強みだが、店頭で見た限りでは、他社と比べてクリティカルな差別化ポイントが見えにくく、積極的に選ぶ理由を見出しにくかった。「とにかく最新のものを」という方針なら有力な候補になると思う。
価格帯は全巻セットで約18,700円(本体17,000円+税)。詳細は講談社公式サイトで。
購入前のよくある質問(FAQ)
Q. 角川版だけで中学受験は足りる?
A. 入口としては最高だが、難関校の細部まで1シリーズでは完結しない。流れを角川でつかみ、必要に応じて小学館(新版)や集英社を後から足す“二段構え”が現実的だ。
Q. 何歳・何年生から読める?
A. 漫画の比率が高く字も大きめなので、読書に慣れてきた小学校低〜中学年から無理なく入れる。我が家では子供が自分から手に取った。まだ字が苦手なら、オールカラーの学研から入るのも手だ。
Q. 小学館は旧版と新版、どっちを買えばいい?
A. これから新規に揃えるなら、絵柄が一新された新版(2022年・全20巻)。旧版は中古が中心で、昭和の絵柄に懐かしさや味を感じる人向けだ。
Q. まず何冊から試せばいい? いきなり全巻セットは不安。
A. 全巻セットは特典が手厚くお得だが、まずは角川の気になる時代を単巻で試し、子供が食いついたらセットへ——という買い方でもいい。我が家では別巻「歴史まるわかり図鑑」も好評だった。
Q. セット価格が高い。安く買う方法は?
A. 時期によってセールや特典付きセットが出る。中古や旧版という選択肢もある。価格は変動するので、購入前にリンク先で最新を確認してほしい。
Q. 電子書籍版はある?
A. シリーズごとに配信状況が異なる。持ち歩きや本棚のスペースで迷うなら、まずは軽くて扱いやすい紙の角川版が無難だ。最新の電子配信はリンク先で確認を。
これから漫画「日本の歴史」を選ぶ人へ
6シリーズを並べてみたが、実際に使ってみた感想として、もう一度だけ繰り返す。
最初の1シリーズなら、角川版をすすめる。
軽く読めて、面白く、挫折しにくい。累計1,000万部・最新研究反映という安心感もある。「歴史を好きになる入口」として、これ以上の選択肢は今のところ見当たらない。受験を本気で見据えるなら、小学館(新版)・集英社・講談社のどれかを後から加えていく二段構えが現実的だと思う。
ただし、未購入のシリーズについての判断は、書店での試し読みや他の方の体験談も合わせて参考にしてほしい。私が自分の経験として正直に書けるのは、ここまでだ。あなたの家の本棚に、子供が何度も手を伸ばす一冊が並ぶことを願っている。






