自分の子供には歴史好きになって欲しい。ぼくもそう願う親の一人だ。
ただ、学校の教科書だけで子供が歴史好きになるとは思えない。教科書は楽しむものではなく覚えるものだろう。毎週の大河ドラマを視聴するも時代は限られ、進みもよろしくない。もっと身近で歴史を楽しめるもの、、、そうだ漫画だ!漫画であれば楽しく歴史を学べるに違いない。
「日本の歴史」の漫画は、大手各社から出版されている。絵柄はもちろん、冊数も編集スタンスも異なる。安くはない買い物。場所もとるし、この選択は失敗したくない。
迷いに迷い、調べに調べた結果、選択肢は、小学館、集英社、角川の3社に絞られた。それぞれの特徴をまとめて紹介する。
それではいってみよう。
1.小学館「学習まんが 少年少女 日本の歴史」21巻 +別冊2巻
1981年10月に発行されたものが、1998年2月に「改定・増補版」として新しくまとめられた。30年以上にわたるベストセラーで、2015年時点、累計発行数は1800万部。「ビリギャル」もこのシリーズで日本史を学び、慶応大学に合格したとのこと。
歴史があるためやはり絵柄は古く、懐かしさすら感じる。正直言って今風ではない。イラストは全巻通じて同じテイストで統一されている。歴史の流れを楽しく知る、というよりもガッツリ学習するためのもので、時代ごとに深掘りの解説がある。内容は本格的。中学入試からセンター試験まで、小中高と長く利用できる。
大学受験まで使える「日本の歴史」学習漫画、定番中の定番といえる。
小学館版の目次
- 日本の誕生
- 飛鳥の朝廷
- 奈良の都
- 平安京の人びと
- 貴族のさかえ
- 源平の戦い
- 鎌倉幕府の成立
- 南朝と北朝
- 立ちあがる民衆
- 戦国大名の争い
- 天下の統一
- 江戸幕府ひらく
- 士農工商
- 幕府の改革
- ゆきづまる幕府
- 幕末の風雲
- 明治維新
- 近代国家の発展
- 戦争への道
- アジアと太平洋の戦い
- 現代の日本
- 人物事典
- 史跡・資料館事典
小学館版を試し読むならこんな感じ
→ 小学館版「漫画 日本の歴史」をもっとためし読みするならこちら
2.集英社「学習まんが日本の歴史」20巻
2016年、18年ぶりに全面改訂。受験界のカリスマ 講師・野島博之先生が総合アドバイザーとして参加。今後の大学受験にも対応できるよう、全20巻中、近現代史が8巻と大幅に拡充している。各時代はそれぞれの専門家が監修し、最新の研究成果も多く紹介。資料ページは、歴史用語や図表などをたっぷり掲載している。
絵柄も今風で、ストーリーもなかなかにおもしろい。解説ページもわかりやすく、最後発の強みが出ている印象。他社は別冊の解説読本がつくが、集英社版は各巻に内包されている。
小学館版同様に、「日本の歴史」をしっかりと学ぶならおすすめのシリーズ。
集英社の目次
- 日本のあけぼの 《旧石器・縄文・弥生・古墳時代》
- 律令国家をめざして 《飛鳥時代》
- 仏教の都 平城京 《奈良時代》
- 平安京と貴族の世 《平安時代I》
- 院政と武士の登場 《平安時代II》
- 鎌倉幕府の成立 《鎌倉時代》
- 武士の成長と室町文化 《南北朝~室町時代》
- 戦国時代と天下統一 《戦国~安土・桃山時代》
- 江戸幕府ひらく 《江戸時代I》
- 幕府の安定と元禄文化 《江戸時代II》
- ゆらぐ江戸幕府 《江戸時代III》
- 開国と幕府の滅亡 《江戸時代IV》
- 明治維新と文明開化 《明治時代I》
- 日清・日露戦争と国際関係 《明治時代II》
- 第一次世界大戦と日本 《大正時代》
- 恐慌の時代と戦争への道 《昭和時代I》
- 第二次世界大戦 《昭和時代II》
- 占領された日本 《昭和時代III》
- 高度成長の時代 《昭和時代IV》
- 激動する世界と日本 《平成時代》
集英社版を試し読むならこんな感じ
→ 集英社版「漫画 日本の歴史」をもっとためし読みするならこちら
3.角川 まんが学習シリーズ「日本の歴史」15巻 +別冊1巻
2015年、KADOKAWAの創業70周年を機に刊行。歴史の大きな流れをつかむのが狙いで、「人物を中心とした物語」と「時代の大きな流れ」の二つを主眼に構成されている。
他社と比べ解説ページは控えめで、マンガページの比率が高い。絵柄も今風でストーリーもおもしろいが、これだけで中学受験などという考えは持たない方がいい。歴史に興味を持つ、歴史が楽しくなる、そのきっかけのマンガと考えれば間違いなく良書である。
従来の学習まんがはハードカバーの菊型だが、角川版はソフトカバー&四六判。軽くて持ち運びも楽、収納しやすいというメリットも。逆に、耐久性は不安だが、マンガとしては正しい選択だと思う。
角川版の目次
- 日本のはじまり:旧石器~縄文・弥生~古墳時代
- 飛鳥朝廷と仏教:飛鳥~奈良時代
- 雅なる平安貴族:平安時代前期
- 武士の目覚め:平安時代後期
- いざ、鎌倉:鎌倉時代
- 二つの朝廷:南北朝~室町時代前期
- 戦国大名の登場:室町時代中期~戦国時代
- 天下統一の戦い:安土桃山時代
- 江戸幕府、始動:江戸時代前期
- 花咲く町人文化:江戸時代中期
- 黒船と開国:江戸時代後期
- 明治維新と新政府:明治時代前期
- 近代国家への道:明治時代後期
- 大正デモクラシー:大正~昭和時代初期
- 戦争、そして現代へ:昭和時代~平成
- 「歴史まるわかり図鑑」
角川版を試し読むならこんな感じ
→ 角川版「漫画 日本の歴史」をもっとためし読みするならこちら
角川まんが学習シリーズ 日本の歴史 全15巻+別巻4冊セット
- 発売日: 2018/02/15
- メディア: 単行本
まとめ
というわけで、わが家は角川のまんが学習シリーズ「日本の歴史」を購入した。
このマンガめっちゃおもろい。 pic.twitter.com/jyXKnXlivx
— ホビヲ / Hobiwo 💫 (@hobiwolog) 2017年7月16日
なかなかにおもしろい。漫画として普通に楽しめる。今のところ、子供も飽きずに繰り返し読んでいる。
子供は別巻の「歴史まるわかり図鑑」がお気に入りの様子。ちょっと遠出するときには鞄にいれて、移動中に読んでいる。親としてはうれしい限りだ。
検討の結果、サクサク読める角川版にしたが、今後もっと歴史を学びたいとなったら小学館版、集英社版の購入も検討したい。大学受験まで使えるのなら元が取れるだろう。
決して安い買い物ではないので、しっかりと吟味、比較してとっておきの漫画「日本の歴史」を選んでほしい。