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hobiwolog

趣味に生きるホビヲのブログ。

英語勉強法に悩む大人は、漫画「みちこさん英語をやりなおす」を読もう

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もっと英語を勉強しておけばよかった。社会人になってそう思うことがしばしばあった。そんなぼくも今、必要に迫られている。いかに、Google翻訳の精度が向上したとしても、すべてを頼ることはできない。やはり英語が必要なのだ。

では、英語を学ぶにあたって何から手を付けるべきなのか。英単語か? 英文法か? TOEIC対策か? 英語勉強法に悩んだぼくが手にしたのは、漫画「みちこさん英語をやりなおす」だった。

みちこさん英語をやりなおす(am・is・areでつまずいたあなたへ)

みちこさん英語をやりなおす (am・is・areでつまずいたあなたへ)

本書は、次のように紹介されている。

「主語ってなんですか?」
「どうして Iのあとareじゃだめなの?」
「aとtheの違い、やっぱりわからない…」

日本語の発想でしか英語をとらえられず、すぐに挫折していた人たちに贈る「英語入門の前に読む入門書」、誕生! 巻き戻しながら、時間をかけて学ぶと、日本語も、人生も、再発見できる!!

アラフォーみち子、今回、家庭教師にしつこく尋ねることを決意。もう、「わかったふり」はしない。立ち止まると、勉強は画期的に進む!

いま、ぼくに必要なのはこれだ! そう思った。

英語を学び直したいと思ったアラフォーのみちこさん。友人の弟で英語好きの編集者、島田に家庭教師をお願いする。ふたりのやり取りを中心に英語学習は展開していく。

サブタイトルは「am・is・are でつまずいたあなたへ」とある。さすがにそこではつまずかないよと思いながらページをめくる。編集者島田もそう思った。

島田「be動詞は am is are 一般動詞は まあ、それ以外ってことです。このへんは簡単だから大丈夫ですね?」

しかし、本当に英語をやり直したいみちこさんは、違う。

みちこさん「簡単かどうかは先生じゃなくてわたしが決めることだと思います」

「ハッ」とする島田。正直、ぼくも「ハッ」とした。

それから二人は、みちこさんが納得するまで「そういうもの」と流していた英語に向き合う。結果、日本語と英語の違いについて、ふたりは様々な発見をしていく。サクサク読めて、いちいち腑に落ちる。

本書では、ふたりの勉強シーンだけでなく、みちこさんの娘や夫との会話、家族の団らん、職場のシーン、また、編集者島田は出版社での、気になる同僚とのシーンなども軽いタッチで描かれている。それらが、英語学習の息抜きのように挟まれるので読んでいてまったく飽きない。絶妙な構成だと思う。

「英語入門前」で終わることにツッコミたくなる

本書「みちこさん英語をやりなおす」を読んで、誰もがツッコミを入れたくなるであろうポイントがある。それは、「三人称のbe動詞」あたりでプッツリと終わってしまうところ。

編集者島田が異動により家庭教師は終了。現在進行系、過去形、未来系、関係代名詞、過去分詞、など本丸に切り込むずっと手前で終わってしまう。

ちなみに本書でふたりが学んだテーマは、以下の通り。

  • 語順とロールケーキ
  • a と the
  • be動詞
  • 人称
  • 三人称のbe動詞
  • they

最後のチャプターのタイトルは「英語入門前」である。

本書を作り上げるために2年間を費やしたというが、ひととおりの英文法を網羅しようとすれば、20年はくだらないかもしれない。みちこさんは40歳なので学習し終える頃は還暦だろう。

島田の異動を取り消して、パート2、パート3と続編も出してほしいと願う。

学ぶことを恐れるな

各章終わりには、テーマに関連した文章が様々な書籍から引用されている。しっかりと読むと、著者が伝えたかったテーマがより理解できる。紹介された5冊を引用文とともに紹介する。

『「わかる」ということの意味』佐伯 胖

「学べない人間」というのは、決して「わかろうとしない」人間なのではありません。むしろ、何とかして「わかろう」とするのですが、どこかに「ひっかかり」ができてしまい、そのために「わかろうとしない」ふりをしてしまうことになったのです。

「わかる」ということの意味 新版 (子どもと教育)
佐伯 胖
岩波書店
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『二重らせんの私』柳澤 桂子

しかし、私は外国語を学べば学ぶほど、日本語が美しく思われ、日本語の美しさにのめりこんでいった。語感、調べ、リズム。そして、その奥に潜む歴史までもがいとおしいものに思われてきた。また、日本語を学ぶために費やした労力は、言葉を覚えるということ以上の何かを私にあたえてくれたように思えるのであった。

二重らせんの私―生命科学者の生まれるまで
柳澤 桂子
早川書房
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『日本語はなぜ美しいのか』黒川 伊保子

サクラ SaKuRaは、息を舌の上にすべらせ、口元に風を作り出すSa、何かが一点で止まったイメージのKu、花びらのように舌をひるがえすRa で構成されてた語である。つまり、語感的には、風に散る瞬間の花の象を表す名称なのだ。あの花を「サクラ」と呼ぶ私たち日本人は、散り際を最も愛する。

日本語はなぜ美しいのか (集英社新書)
黒川 伊保子
集英社
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『街場の文体論』内田 樹

外国語の学習というのは、本来、自分の種族には理解できない概念や、存在しない感情、知らない世界の見方を、他の言語集団から学ぶことなんです。
(中略)
自分が生まれてからずっとそこに閉じ込められていた「種族の思想」の檻の壁に亀裂が入って、そこから味わったことのない感触の「風」が吹き込んでくる。そういう生成的な経験なんです。外国語の習得というのは、その「一陣の涼風」と経験するためのものだと僕は思います。

街場の文体論 (文春文庫)
内田 樹
文藝春秋 (2016-03-10)
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『世界を、こんなふうに見てごらん』日高 敏隆

日々の暮らしの中で、幸せではなく、うれしさならあると思う。

世界を、こんなふうに見てごらん (集英社文庫)
日高 敏隆
集英社 (2013-01-18)
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まとめ

脳みそが腐りかかっている大人にとって、英文丸暗記は苦行に等しい。一昨日の晩御飯も覚えていないぼくには、しくみを理解することが大切なはず。

本書「みちこさん英語をやりなおす」を読んで、「英語入門前」の準備はできたと思う。

みちこさん英語をやりなおす (am・is・areでつまずいたあなたへ)
益田ミリ
ミシマ社
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さて、次はどうしたもんだろうか。